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美しい夏キリシマ

3.1点

監督：

黒木和雄

出演：

柄本佑、原田芳雄、香川照之、石田えり

ジャンル：

邦画 / ドラマ / 戦争ドラマ

スポットレンタル価格：60円(税込・送料別)help

黒木和雄監督が多感な少年期を過ごした宮崎の美しい村を舞台に、永遠に忘れられない記憶を映画化した戦争レクイエム3部作の第2弾。1945年、戦時中の混乱の中で、純粋さゆえに自分を見失っていく15歳の少年と、懸命に生きる人々の姿を繊細に描く。

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美しい夏キリシマの作品情報

（作品情報に関するお問い合わせ）


2005年	第29回エランドール賞特別賞	黒木和雄
2003年	第77回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・テン第1位
2003年	第77回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞	黒木和雄
2003年	第77回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞	柄本佑

レンタル開始日：

2004-08-27

制作年：

2002年

制作国：

日本

品番：

10DRT-30065,10DRT30065
※お届けするディスクの品番はご指定いただけません。

脚本：

松田正隆、黒木和雄

音楽：

松村禎三

収録時間：

118分

メーカー：

博報堂DYミュージック＆ピクチャーズ

音声仕様：

日：ドルビーステレオ

色：

カラー

画面サイズ：

シネスコ

作品についているタグ

（タグ一覧）

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美しい夏キリシマのレビュー

現在9件のレビューが投稿されています。

レビュー総合評価

★3つ (3.1点)

評価分布

星5つ: (3)
星4つ: (0)
星3つ: (2)
星2つ: (3)
星1つ: (1)

作品の印象

作品の印象グラフ

3点 2007-09-27 ymo1191 (2404)

黒木和雄監督の戦争レクイエム３部作の第２弾とあるが、先日レンタルした遺作「紙屋悦子の青春」も含めると、４部作と考えられる。本作は戦争レクイエム第１弾「TOMORROW　明日」(1988)が撮られてから１４年も経って撮られた作品ですが、監督７０歳代になってからの本作からは２年ごとに戦争レクイエム３作品が続いている。で、第２作目の本作は、黒木監督（当時１５歳位の少年）の原体験に基づく作品になっていて、監督自身の述懐的意味としても是非フィルム化したかった作品と考えられる。監督１５歳を代弁する役者として、新人の柄本佑（柄本明二世）を起用している。終戦間近で泥沼化した戦争に疲弊しきった中、現代の社会病理に疲弊した人心とも共通する、虚無感を表している（同様に、貧しい小作人で、ご主人を戦争に取られ未亡人同様の役に石田えり、戦地で片足を負傷して不名誉と自責しつつ帰還してきた兵隊役として寺島進）。これらの人々の玉音放送までの群像劇。

3人が参考になったと評価しています。

2点 2017-11-17 オトキチ (4583)

主人公の男の子が役柄に顔つきも体つきも合っていて、多感な少年を自然に演じている。感心して誰だろうと確かめたら柄本佑だったので驚いた。いまや30歳を越えた彼も15、6の頃にはかほどに透明感があったのかと感慨しきり。だがお話のほうはありきたりで退屈だった。

1人が参考になったと評価しています。

2点 2009-09-21 帰り路をなくして・・・。 (4871)

第１印象は、

宮崎の方言がキツイ・・・。

内容的にも「暗くて退屈」な映画です・・・。

唯一の救いは、
大人計画の、平岩紙が、暗い映画を、和ませてくれます。
し、
石田えり氏が、淫乱な役でＳＥＸしてる所のみですな・・・。

1人が参考になったと評価しています。

1点

いかにも、朝日新聞的反戦映画というか、進歩的文化人（？）好みの１本で、恐らく映画評論家の先生方には評判が良かった映画ではないだろうか？
ただ、この映画を観て、面白いと思った観客が何人いただろうか？
私など、主人公の少年の演技があまりにヘタクソなのと、あまりの魅力の無さに、石田えり扮する寡婦の息子と最後まで区別がつかなかった。
また、香川照之扮する兵隊は、犯罪を犯した上での敵前逃亡であるから、即刻処刑であるはず。作者は軍法会議というのを知らないのだろうか？
さらに、全体を覆うノンビリとした雰囲気は、いったい何なのか？
我々も含めて戦争を知らない世代にとっては、戦時下といっても意外に大したこと無いじゃないか・・と大きく誤解されてしまう可能性があるのではないか？
「プライベート・ライアン」や「シンドラーのリスト」、「シン・レッド・ライン」、「ウィンド・トーカーズ」といった「戦争はこんなにも恐ろしくむごい」というストレートなメッセージを持った反戦映画とは程遠いレヴェルであり、がっくりきてしまった。・・・・散々言ってごめんなさい。

5点

キネマ旬報ベストワンということで、確かに素晴らしい映画だと思いますが、戦争体験の無い私には、牧瀬里穂演じる奔放な陽気さの中に、戦地に向かう恋人への哀しさを押し込める女性。石田えり演じる兵隊と関係をもつ戦争未亡人（後に夫は生きているらしいことが分かる）等のエピソードの持つ戦争の悲惨さ、反戦についてはあんまり響かなかった。
むしろ、戦争から落ちこぼれてしまった人たちの痛み。思春期の少年特有の不安定さに惹かれた。康夫は虚弱な体を理由に、仲間たちの通う軍需工場から外されて療養生活を送っているし、康夫が住む祖父母の屋敷でお手伝いさんとして勤めているはる（中島ひろ子）が嫁ぐ、足を負傷して戦地から帰ってきた義足の男、秀行（坊主頭の寺島進がまたイイんだな、泣かせる）の存在もまた象徴的だね。『戦争からの落ちこぼれ』を描く。そういう意味では、確かに反戦映画ではあります。

緑まぶしい霧島。遠くにはなだらかな山の稜線が美しく広がる。そこを横切る戦闘機が、トンボか鳥の群れかと錯覚するほど。そして、主人公の暮らす祖父母宅のたたずまい。まわりの田園風景。そこで暮らしている人々の服装。貧しい戦争未亡人宅に入り浸る兵隊（香川照之）が、ふんどしで汗をぬぐう仕草などの細々とした描写。そして、判りづらいほどに完璧（？）な宮崎訛りが切なく、美しい。こうした描写が、登場人物たちのリアリティを生み出している。そして、ときおり画面に現れる蝶は、康夫のふわふわとした心、穴のなかで見る標本は、悲壮感、不条理さを象徴しているのだろう．．．。

康夫を演じた柄本佑は柄本明の息子だそうです。矛盾しているようだけど、ぼんやりとした存在として存在感がある。康夫が密かに思いを寄せる（？）なつ（小田エリカ）もいい。他の出演者たちも皆が皆個性的で印象的。たしかに映像と演出とあいまって、名作の誉れを受けていい映画です。