脚本度　☆☆☆☆
　石井裕也監督が、ともに映画初主演となる細田佳央太君と関水渚さんを起用して、人気少女漫画を実写映画化したハートフル青春ストーリーとありますが、何だかシュールであったり、クスクス笑えるような展開で、無心さを町田くんの無自覚な優しさの中に描き出す、そんなところに石井ワールドがある様です。
　町田君が木に引っかかった風船を取りに、木に登り始めてからのスーパーエキセントリックなファンタジーな展開が、こう来るぞと先読みできるようであれば、石井ワールドを知っていると言える様ですが、さすがに想像を超えたシュールさです。
　キャスト度　☆☆☆☆
　細田佳央太君は、「ドラゴン桜2021」「恋です！〜ヤンキー君と白杖ガール〜2021」等のTVドラマで、個性的な役を演じていたのを覚えています（この映画後のブレーク）。
　同級生役の前田敦子さんが、好奇心ガールの役どころでちょっと冷めた感じが良く、この石井監督作品にスパイスしています（ピンクの自転車が愛車です）。
　町田君のダメ男仲間役で、太賀君が出てきます。
　岩田剛典君と高畑充希さんは普通の青春ストーリーの要員の様です。
　池松壮亮君がシュールに絡んできます。

脚本度　☆☆☆☆
　累（累なる(かさなる)）は芳根京子さんの配役名ですが、タイトル「累 -かさね-」が意味する様に、二人の才能と美貌が累なる時に、女優としての本領が開眼する。
　ドラマは女優論（舞台女優と演劇）を累ねつつ、二人の女優の女性としての対立と交錯を描き、そして母と娘の２世代の女優の交錯がスパイスされています。
　女優の妖艶さと言う意味では、ミステリーホラーな作品でもある様です。
キャスト度　☆☆☆☆
　母親譲りの天才的演技力を持ちながら、容姿にコンプレックスを持つ女優を芳根京子さんが、片や美貌に恵まれているが、芽が出ない女優を土屋太鳳さんが演じる、Ｗ主演の展開で、二人の女優の累なりに、妖演に迫る神秘性が感じられました。
　二人ともトレンディードラマ系の女優のイメージでしたが、本作でちょっと背伸びした様な、女優が女優を演じる役柄でそのポテンシャルが見られた様な。
　二人の累ねを利用する謎の男、浅野忠信の目論見とは。芳根さん演じる累の母親で伝説の女優（檀れい）の亡霊でもある様だ。
　演出家役で、横山裕さんと村井國夫さんが出てきますが、比べるまでもないでしょう。

脚本度　☆☆☆☆
　ドラマは東京が舞台ですが、主人公たちの広島弁で始まります。
　主人公にとって彼女の記憶が消された事が、２度目の事で、記憶屋（人の記憶を消し去る）の存在を確信する。
　主人公の少年少女時代、一度目の記憶が消された幼馴染の女の子が、今、主人公と東京で同居していて同じ大学に通っている下級生。
　平川雄一朗監督ワールドのヒューマンファンタジー。
　記憶屋はなぜ現れ、人はそれを必要としているのだろうか。
　都市伝説のファントムであり続けるために。
キャスト度　☆☆☆☆
　主人公（山田涼介）の記憶をなくした彼女（蓮佛美沙子）が務める喫茶店の店長がブラザートムさん。トムさんの記憶は忘れた頃にやってくる。
　主人公の話に興味を持ち相談に乗ってくれる、著名人で弁護士で大学の先生でもある佐々木蔵之介さん、みんなの記憶の中に安定した存在。
　芳根京子、主人公の幼馴染で誘拐事件の被害者でその記憶を消されている、そんなトラウマとは対照的に主人公に対して明るく振舞う様が、怪しくも重要なキャストです。
　山田涼介、TVドラマ「もみ消して冬 」みたいな、最後にはギャフンとして、ジャンジャンとなる主人公が似合っています。

脚本度　☆☆☆☆
　犬バカと呼ばれるほど犬好きの獣医学部の学生が、動物保護を目的としたサークル“犬部”を立ち上げるところからドラマは始まりますが、
　大学を卒業して犬部のメンバーも社会人となり、主人公達も獣医師や関連の職業について、一筋縄ではいかない動物保護に青春を捧げていく展開。
　そして主人公たちが獣医学部の入学当初、犬好きが縁で初めて出会うところと、そんな学生時代と社会人時代がカットバックし映像展開します。
　この各時代のカットバックを繰り返す事により、主人公たちの心の交錯に、時系列的展開ではなく、ジワジワとフォーカスしていく様に映像構成しています。
犬バカ度　☆☆☆☆
キャスト度　☆☆☆☆
　林遣都、犬バカの獣医学部の学生、そして獣医師になり、犬の保護の事になったら後には引けない奴。
　中川大志、同じく犬好きの同級生、殺処分の実情に心痛める生真面目な奴。
　大原櫻子、猫好き、猫の様に可愛い。田辺桃子、犬好き、犬の様に可愛い。
　安藤玉恵、動物病院の看護師、実務的でありながらも動物愛のある人。
　田中麗奈さんが動物愛護センターの職員として出演。
　螢雪次朗さんも、老犬エルサと同様、いい飼い主に保護されれば良かったのにね。

脚本度　☆☆☆☆
　この「時効警察・復活スペシャル」（2019年）は、時効警察第２シリーズ「帰ってきた時効警察」（2007年）より１２年ぶりで、この後、「時効警察はじめました」が時効警察第３シリーズとして始まる、その新メンバーのお披露目ともなる特番です。
　監督は元祖・時効警察シリーズの三木聡（ふせえりの旦那さん）で、懐かしい脱力ドラマが展開します。　

脚本度　☆☆☆☆
　本DVD収録の最終話は、元祖・時効警察シリーズ監督の三木聡さん担当です。　　
キャスト度　☆☆☆☆　
　主人公（オダギリジョー）と、その相棒役の麻生久美子さんの恋仲の展開がヤキモキします。
　そして吉岡里帆さん演じる新米刑事の運命は。

脚本度　☆☆☆☆
　時効警察第３シリーズとして始まる「時効警察はじめました」（2019年）。
　本DVD収録の第１話と、DVD VOL.4収録の最終話が、元祖・時効警察シリーズ監督の三木聡さん担当です。　
　時効警察シリーズでは過去に、園子温さんや麻生学さん等の監督が育っていきましたが、今シリーズの脚本、監督担当が気になるところです。
キャスト度　☆☆☆☆　
　主人公（オダギリジョー）を始め主力級のメンバーはほぼそのままですが、刑事課の刑事（豊原功補）に絡む新戦力で、吉岡里帆さんが新人刑事役で第３シリーズから加わって、オダギリジョーさんに微妙に絡んできて、ジョーさんの相棒役の麻生久美子さんがヤキモキします。
　配役の面白いところで、鑑識課の新人役の磯村勇斗君が意外な出演者の息子役になってたりしています。

脚本度　☆☆☆☆
　高校担任から“地域ふれあい交流会”の実行委員に任命された４人の男女生徒。
　出し物がミュージカルに決まると、歌うことでなら自分の気持ちを言葉に出来るかもしれないとの思いを強くしていく彼女がいた。
　彼女は言葉による災いの犠牲者であり、言葉の大切さを、、、心が叫びたがってる。そんな輪に他の実行委員も動かされ、クラスのみんなを動かすことになり。
　彼女は言葉によるトラウマから解放されるのでしょうか、そして、彼女の周りのみんなが笑顔になれるのでしょうか。
　学園青春ドラマの息吹が全体のベースで、舞台で脚光を浴びるように、主人公４人たちの心の葛藤と成長が描かれている様です。
特別度　☆☆☆☆　
　舞台となる高校の背景の山が武甲山で秩父がロケ地である事。
　ドラマの中のミュージカルがカッコ良かった事。
キャスト度　☆☆☆☆　
　芳根京子、少女時代のあるトラウマから喋るとお腹が痛くなってしまう女子高生。
　石井杏奈、優等生のチアリーダー部部長。
　中島健人、二人の女子と交錯、とりあえず冷めた青年、ピアノ演奏にアレンジも。
　寛一郎、ヒジの故障で挫折した元野球部エース。
　そんな４人が高校の担任（荒川良々）から“地域ふれあい交流会”の実行委員をムチャブリされて。

脚本度　☆☆☆☆☆
　福田雄一監督、佐藤二朗、ムロツヨシによるコメディ基盤に、高畑充希、山崎賢人のＷ主演によるラブコメが展開。
　恋愛にぎこちない二人が、ヲタク癖の交錯を乗り越えてピュアに恋愛。
　ドラマの行方はミュージカル仕立てで、コメディ映画がエレガントに昇華。
　ラブコメ、ヲタクコメディはいつもの福田ワールドですが、ミュージカルの展開がとても映像芸術性を高めた作品になっている様です（高畑さんは歌が上手い）。
キャスト度　☆☆☆☆
　幼馴染のヲタク友達で、勤め先が一緒になった、高畑充希と山崎賢人が交際することになって。
　高畑さんがヲタク可愛いいファッションで。
　同僚役の賀来賢人がこの手のコメディでは変態度全開。　
　ムロツヨシがヲタクなバーのマスター役。佐藤二朗が会社の上司の部長役で。
　菜々緒も妖しい先輩役で。
　斎藤工が一緒に仕事をする事になる上司で、シビアーで怖い上司ですが、誰だこの人にお酒飲ませたのは〜〜的で。

脚本度　☆☆☆☆
　舞台は病床だけの療養型病院。手術室は頑丈な施錠でロックアウトされたまま。
　コンビニ強盗は立てこもった病院内を徘徊し、人質となった病院関係者は、外部への出口と連絡方法を遮断されていても拘束される事はなく、
　病院とは部外者の主人公と、負傷した女子大生がこの病院内をサバイバルすると。
　コンビニ強盗犯はなぜこの病院に立てこもったのか。この病院に隠された医療ミステリーの展開で、『仮面病棟』と言うタイトルはホラーっぽいですが、
　坂口健太郎と永野芽郁主演のヒューマンサスペンスドラマの様で。　
キャスト度　☆☆☆☆
　先輩医師（大谷亮平）に頼まれ、一夜限りの当直バイトを引き受けた、医師役の坂口健太郎が主人公。
　近くで起きたコンビニ強盗（ピエロの仮面）が、拳銃で負傷させた女子大生役の永野芽郁を連れてこの病院に立てこもり、彼女の治療を要求するが、なぜ彼女がこの事件に巻き込まれたかは、何等かの伏線が。
　病院スタッフで看護師役の江口のりこの存在が、サスペンスホラーっぽくもあり。
　病院長役の高嶋政伸は警察への通報に消極的ですが、、、病院を舞台としたドラマでは重要な狂人役。