しっかりと北の国からを見たわけではないけれど、この作品もやはり
倉本聰の作品の雰囲気がしっかりと出ていますね。
故郷での仲間との日々、故郷を離れてからの色々な人との出会い、別れ、涙、、、
１クールの中で納めるには少々無理があったような気がするけれど、
懐かしさも相まって３点でしょうか？

気に入らない点としては、明（陣内孝則）の軽薄なキャラが鼻についてしかたが
なかった。
三人仲間との交流もストーリー的な繋がりがあるわけではないし、面白みに
欠ける。

ロッキーシリーズは結構観たけれど、私は今作が一番好き。
スポ根物に音楽や言葉を重ね合わせた感が今までは非常に
強かったと思うが、今作は語りで魅せていた気がします。
でも全体的には今までのロッキーの感じを失ってはいません。
寂しさや孤独感を感じながらも前向きに頑張っていくといった、
見る側に結城を与えてくれるいい内容でした。

でも最後はＫＯで打ちのめされるような終わり方であって欲しかった。
「とことんやったんだ、恥じる事など微塵もない！」みたいな
終わり方であってくれたら、今までのロッキーと一線を画す出来に
なったと思うのだが。

後半辺りの彼女の秘密がばれ、事故になるまではとても良かった。
秘密の下地というかバックグラウンドが今一説明不足のような気がするけれど。
その後のラストへの展開も描き足りないと思います。
例えになるかどうか分かりませんが、映画「卒業」でダスティー・ホフマンが
花嫁を奪い取ることなく一人取り残されてしまったような感じ？
そうならそうで構わないけれど、そうなるまでの過程を描いてくれないとな〜。

まあ良い映画であると思うのは間違いないのですけれど。