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  • 4点 恋は闇 Vol.1
    恋は闇 Vol.1
    <全話通してのレビューとなります>サスペンスとミステリーそしてラブロマンスを融合させた作品。都内で発生した連続殺人事件。上場企業に勤める女性会社員ばかりが1月1日、2月2日、3月3日、4月4日とゾロ目の日に殺…(続きを読む)
    <全話通してのレビューとなります>

    サスペンスとミステリーそしてラブロマンスを融合させた作品。

    都内で発生した連続殺人事件。
    上場企業に勤める女性会社員ばかりが1月1日、2月2日、3月3日、
    4月4日とゾロ目の日に殺害され、左目には青、右目にはオレンジ
    のカラーコンタクトレンズが入れられていたことから古代エジプト
    の神になぞらえて「ホルスの目殺人事件」と呼ばれていた。
    そんな事件を追う中で、情報番組のディレクター・筒井万琴は、
    週刊誌のフリーライター・設楽浩暉と出会い、次第に設楽に疑
    惑を抱いていくストーリー。

    限りなく黒に近いグレイのままストーリーは進行していくが、ど
    う見ても黒。謎が謎を呼び、絡み合う人間関係と恋愛模様で、楽
    しめる内容になっている。
    浩暉を信じるか、疑うか、筒井万琴の揺れ動く心理も見どころ。

    18人のキャクストの中に犯人がいるので、真相を予想しながら見
    ることもできる。フェイクもあり真相にたどり着くのに時間を要
    するが、飽きずに引き込まれた。

    ただ、無国籍の難病の妹が登場したりとちょっと現実味のないと
    ころや多少の突っ込みどころがあったのは少し残念。
  • 4点 四十九日のレシピ
    四十九日のレシピ
    亡くなった母のレシピノートに従って、四十九日の大宴会を行うまでの人間ドラマを描いた作品。主演の永作博美は、不妊治療や夫の浮気に疲れ、離婚届を書いて、田舎に帰ってくる女性の役を感情豊かな演技で上手く表現…(続きを読む)
    亡くなった母のレシピノートに従って、四十九日の大宴会を行う
    までの人間ドラマを描いた作品。

    主演の永作博美は、不妊治療や夫の浮気に疲れ、離婚届を書いて、
    田舎に帰ってくる女性の役を感情豊かな演技で上手く表現してい
    た。またハルやイモの明るさや母の人徳を知ることによりカサつ
    いた心が融解していく様をうまく表現しており好感が持てた。

    母は、自分の両親が亡くなったことから、色々なことを他人から
    教わることになり、それをノートに書き留めて置いたのをイラス
    トを付けたレシピノートとして、料理の作り方や掃除の仕方など
    色々なことをまとめたもの。このレシピの願望をかなえるために
    父と協力して母の年表を作っていくが、スカスカの年表で宴会を
    迎えるが、来客者が年表を埋めて書いてくれ、ビッシリと詰まっ
    た感謝の言葉を見たときは心がジーンとした。

    悩んだときは、川を見ると悩みが流されて、答えが出てくると娘
    に言った母の言葉。この言葉がラストの川のシーンに生かされて
    いてとても良かった。

    ストーリーは単純だが、亡くなった母が、死んでからも娘や夫や
    周りの人を思いやり、皆が導かれるように再生していく様、心の
    機微をうまく演じており、感動を呼んだ。また、回想シーンを上
    手く構成することで、母の人柄や人物像が明確になりより印象的
    な作品になった。

    ただ、永作博美を嫌っていた親戚の叔母さんの豹変ぶりは、驚い
    てついていけなっかた。せめて、帰りに大宴会をやるというビラ
    を見て、踊ることを思いつたとかのワンシーンが欲しかったな。
  • 4点 横道世之介
    横道世之介
    「横道世之介」は、人名でどんな偉大な人生を歩んだのかと思ったが、人なっつこい、お人好しの青年だった。世之介の大学時代の青春とその16年後の現代で、世之介に関わった人が世之介について、語るという構成で、…(続きを読む)
    「横道世之介」は、人名でどんな偉大な人生を歩んだのか
    と思ったが、人なっつこい、お人好しの青年だった。
    世之介の大学時代の青春とその16年後の現代で、世之介
    に関わった人が世之介について、語るという構成で、初め
    分かりにくく、惑いを感じた。しかし慣れるにつれ、この
    振り子のような描写が一層彼の魅力を引き立てたように感
    じた。

    また、まったりと進む大学時代のエピソードは、世之介の
    好青年ぶりを印象付ける内容で進む。それでも祥子と出会
    ってからの恋愛は、微笑ましく、祥子の言動も楽しく引き
    込まれた。この似合いのカップルの行末が気になり、最後
    まで楽しめた。

    嫌味のない各エピソードの繋がりが、一つ一つ意味をなし、
    現代につながっていて、見終わった後、暖かな気持ちにさ
    せた。途中で出てくる衝撃な事実が、その後でどう生きる
    のか期待したが、最後まで故人を尊う内容で、感情の起伏
    もストーリーの起伏もほとんどない、ごくありふれた日常
    を普通に描いている。しかし面白いわけでもないのに永遠
    に観ていたくなるような不思議な温かさがあった。
    それはそのまま主人公の世之介のようでもあった。

    オチのない、エピソードの繋ぎだが、過去と現在の時間軸
    を巧みにずらしながら見せた最後の写真のエピソードは、
    非常に心地よかった。

  • 3点 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
    鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
    『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎の誕生の起源になった物語を描いた、漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品。時代設定や背景は横溝正史の犬神家の一族を彷彿さて、謎の殺人が次々に起こるミステリアスな展開は、ワク…(続きを読む)
    『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎の誕生の起源になった物語を描
    いた、漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品。

    時代設定や背景は横溝正史の犬神家の一族を彷彿さて、謎の
    殺人が次々に起こるミステリアスな展開は、ワクワクさせた
    が、鬼太郎の父と龍賀一族の戦いや村の怨霊、妖怪恐骨との
    戦いのシーンへ移ってからは、戦闘シーンが多く少しうんざ
    り気味。

    鬼太郎の父と妻の愛情、そして水木との友情が描かれ、特に
    わが子鬼太郎の誕生のために命を犠牲にする父の姿には心打
    たれた。戦争で生き残った水木と鬼太郎の父の友情も素晴ら
    しかった。

    また、時代背景を昭和31年として「龍賀製薬」の血液製剤、
    数日間不眠不休で働き続けることを可能にした「M」の謎も恐
    ろしく、幽霊族を犠牲にして富と健康を得ている人間の強欲
    さや村ぐるみの犯罪が描かれている。さらには龍賀時貞の生
    への執着、跡目のための近親相姦などが、PG12作品たる所以
    だ。

    作中度々出てくる戦争の愚劣さや理不尽さを上手く物語に落
    とし込み、見るものに浸透させることに成功している。

    鬼太郎の誕生がわからないまま映画は終わるが、エンドロー
    ルのクレジットの漫画とその後の描写で、すべてが救われる
    仕掛けで、鬼太郎の誕生で怨念と戦う理由や意味が解明され
    ていく。人間の醜い面を見せて置きながらも幽霊族や鬼太郎
    の存在こそが絶望世界の中での希望だったのだと締めるあた
    りは、実に上手い。
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