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デトロイト・メタル・シティ劇場で鑑賞しました。田舎から上京した内気な青年が、なぜかデスメタルの帝王に祭り上げられてしまうという、人気漫画を原作とした作品です。主人公のイメージや、変身後のヨハネ・クラウザー2世のコスチュームなど…(続きを読む)劇場で鑑賞しました。
田舎から上京した内気な青年が、なぜかデスメタルの帝王に祭り上げられてしまうという、人気漫画を原作とした作品です。主人公のイメージや、変身後のヨハネ・クラウザー2世のコスチュームなどは、原作のイメージどおりの出来です。
ただ、ギャグはだいぶマイルドです。まあ、原作どおりではお下劣すぎてTV放映もできないかも。肝心のギャグが弱いとなると、あとは音楽ですが、これも映画館でデスメタルはちょっときつい。音響の設備の善し悪しにもよりますが、ほとんど爆音にしか聞こえません。
ということで、なんだか人気若手俳優の出る、ほのぼのとした映画になってしまっていますね。結局ギャグ映画としては平凡で★3つに足りないかな。ただ、カリス
マバンド、キッスのジーン・シモンズがそれなりの演技がある役で出演しているというのは知名度からいってもなかなかないことで、そこを評価して★3つで。気楽に見るには良いと思います。 -
20世紀少年 <第1章> 終わりの始まり劇場で鑑賞。原作も通読しています。原作は伊集院光が「収拾つかなくなって、広げた荷物を大八車にぶっこんで夜逃げしたみたいなラスト」と評していますが、上手い評です。毎話ごとにはったりの前振りがあって、次の…(続きを読む)劇場で鑑賞。原作も通読しています。原作は伊集院光が「収拾つかなくなって、広げた荷物を大八車にぶっこんで夜逃げしたみたいなラスト」と評していますが、上手い評です。毎話ごとにはったりの前振りがあって、次の話まで引っ張っていくというスタイルで、振り返ってみれば、そんなに長期連載が必要?という話です。じゃあ、なんで劇場まで見に行ってるんだよ、と言えばそこはファン心理ですかね。
今作は三連作の第一作、単行本でいうと8巻ぐらいまでです。脚本に浦沢氏も加わっていて、構成は少し変えていますが、ほぼ原作のとおりです。正直言ってこの漫画は細かいネタを楽しむもので、それを映画化してもちょっと拾いきれていない気がしました。原作読んでいると「脳内補完」してしまいますが。原作未読のお客さんは置いてきぼりでしょう。ホームレスの神様のあたりとか。
後は楽しめるとしたら配役と撮影ですが、配役は私のイメージとしては高得点。ただし、顔見せのちょい役で若手芸人を使うあたりがいかにもテレビ局の映画です。原作未読のお客さんには性格描写のシーンを見せるのですが、そこの部分が映画としては冗長になるかも。そこら辺の割り切りは難しいですが。
撮影は、もともと原作が荒唐無稽な設定なので、特撮もやや難はありつつ、原作のイメージとは合ってると思います。
制作費は20億(3本で60億)とも伝えられていますが、これだけの部数が出た人気作品ともなると、原作ファンが映画を見れば元が取れるという計算がたつんでしょうね。それがゆえに、どうしても原作ファンをがっかりさせないでおこうという現実的な選択しかなくて、映画としての大胆な構成などはあきらめた感じがあります。 -
許されざる者 (1992)邦題の「許す」は、原題から考えるに「赦す」のほうがふさわしいのではないだろうか。作品中、さほど宗教色が強いシーンがあるわけではありませんが、原題のいう「ゆるし」とは神が与えるもののことで、こういったキ…(続きを読む)邦題の「許す」は、原題から考えるに「赦す」のほうがふさわしいのではないだろうか。
作品中、さほど宗教色が強いシーンがあるわけではありませんが、原題のいう「ゆるし」とは神が与えるもののことで、こういったキリスト教の背景を知らずには、なかなか作品のメッセージを読み取ることができないのかもしれません。
西部劇という舞台をとっていますが、現代にも通ずる複雑な人間の心を描いています。子供たちの飢えさせないためのわずかな金を得るために再び銃を取る男、そして人を撃つということの意味・真実を知らずに粋がる若者、再び銃を取るも人を殺すことに躊躇う男、町の秩序のために暴力を操る保安官・・
結末は凄惨です。倒された者は本当に死すべき者だったのだろうか、、かつての西部劇のように、人を殺した者が爽やかに去っていくヒーローにはなり得ないのです。
クリント・イーストウッドの凄いところはこういった重いメッセージを、一方でエンターテイメントである映画にきちんとまとめてくるところだと思います。イーストウッドらしい重厚な映画だと思いました。私はイーストウッドファンなので★5つ。 -
アストロノーツ・ファーマー 庭から昇ったロケット雲『ライトスタッフ』、『アポロ13』といったアメリカ宇宙開発の映画は欠かさず見ています。この作品も宇宙ものという期待で見てみました。ただ、メインは「おやじになってからの夢の実現」ストーリーであって、それが…(続きを読む)『ライトスタッフ』、『アポロ13』といったアメリカ宇宙開発の映画は欠かさず見ています。この作品も宇宙ものという期待で見てみました。ただ、メインは「おやじになってからの夢の実現」ストーリーであって、それが中年メジャーリーガーだったり、世界最速のバイクだったりする作品と大差はありませんでした。
アメリカは自作飛行機ぐらいならよくある趣味という豪快な国ですから、「自作の宇宙ロケット」さえ、荒唐無稽ではなく、広い土地のある農場で、元宇宙飛行士訓練生だった主人公という設定で、そこまでは、ぎりぎりリアリティのあるお話にまとまっています。主人公チャーリーが着ている宇宙服もマーキュリー計画のレプリカです。
ただ、発射失敗が大けがで済むというのはちょっと無理がありますし(その部分で宇宙ロケットのパワーにリアリティが無くなってしまうし・・)、その後にまた再発射までたどり着くというご都合主義がちょっとどうかな。
チャーリー役のビリー・ボブ・ソーントンと、ちょい役で出演のブルース・ウィルスは、『アルマゲドン』で競演しています。今作品では、チャレンジャー役とサポート役で反対になっています。
割と短い作品で、中年親父のチャレンジもの、というジャンルが好きな方にはお薦めです。★3つ。
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